神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
みなさん、支台歯って聞かれたことはありますか?今回は歯科治療における支台歯の役割についてお話したいと思います。
歯科治療では「支台歯(しだいし)」という言葉を耳にする機会が多いことかと思います。支台歯は、虫歯治療に限らず、ブリッジや入れ歯治療など、さまざまな場面で必要となるものだからです。ただ、その性質上、インプラント治療には必要ありません。今回はそんな「支台歯」の役割について詳しくお話したいと思います。
支台歯とは、簡単に言うと、補綴物を支えるための歯のことです。
ブリッジや入れ歯というのは、「欠損補綴(けっそんほてつ)」とも呼ばれる治療法で、歯を失った際に適応されます。例えば、失った歯が1~2本程度で、なお且つ周囲の残存歯が健康であれば、ブリッジが適応されることが多いです。その際、欠損部の両隣の歯が「支台歯」となります。文字通り、ブリッジを支えるための歯ですね。入れ歯に関しても支台歯が必要になりますが、欠損様式によってどの部位が支台歯になるかも変わります。この支台歯には大きな負担がかかります。
支台歯は、欠損部に配置された人工歯の分まで咬合圧を負担しなければなりません。そのため、欠損部が大きかったり、支台歯が弱くなっていたりすると、咬合していく中で歯根が割れるなどのトラブルも生じ得ます。もちろん、支台歯として選択する時点で、そのようなリスクが少ないことをきちんと評価する必要があります。
支台歯は健全な歯質を削らなければならないのでしょうか?支台歯には必ず、補綴物の一部が接触することとなります。ブリッジであれば、人工歯を被せる必要があるため、健康な歯質をかなりの量削る必要があります。入れ歯に関しても、クラスプや隣接面板などを固定する必要があることから、健全な歯質を削ることもあります。これは失った歯の機能を補う上で避けることのできない犠牲といえます。
では、インプラントには支台歯が存在しないのでしょうか?
欠損補綴として急速に普及しつつあるインプラント治療には、支台歯が存在していません。なぜなら、インプラントには人工歯根があるため、周りの歯に支えてもらう必要がないからです。つまり、健全な残存歯を犠牲にしなくても良いという、利点はありますね。
このように、支台歯は欠損補綴において欠かすことのできないものです。治療の際に気になることがあれば、ロコクリでお気軽にお問合せくださいね。