犬歯の役割とかみ合わせについてのお話①

神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
みなさんこんにちは!
今回は、犬歯誘導咬合とはなんなのか、犬歯の役割とかみ合わせについてお話していきたいと思います。
良い歯並び・噛み合わせ、というと、重なりなくきれいに並んだ歯を感じする人が多いかもしれません。しかし、歯や顎を健康に保つためには、ただ単に歯の並びが良いだけではダメで、顎の運動が健康的に行える噛み合わせであることが大切です。そしてそれには犬歯が大きな役割を果たしており、その犬歯を中心とした「犬歯誘導咬合」という噛み合わせであることが歯や顎の健康のために理想的だと言われています。犬歯誘導咬合とは一体どのようなものなのか、詳しくご説明していきましょう。
まず、犬歯の役割についてお話していきましょう。
犬歯誘導咬合とは何か、ということを知る前に、まず犬歯にはどのような特徴があるのか、どのような役割があるのかを知っておきましょう。犬歯とは、前から数えて3番目に位置する歯で「糸切り歯」とも呼ばれており、槍のようにとがった形をしています。この形は本来、食べ物を切り裂いたりする目的だと言われています。そして、歯の頭の部分に関しても歯根部分に関しても、すべての歯の中で最も長く、また頑丈な作りをしているため、他の歯が抜けてしまっても、通常一番最後まで長持ちする歯です。
このように犬歯は頑丈で、他の歯と比べ、強い力にも耐えられる構造となっているため、噛む運動、特に顎を横方向に動かす際に、他の歯に異常な力がかからないように力を受け止めて、他の歯を保護する役割があります。
続いて、犬歯誘導咬合とはなんでしょうか。
犬歯誘導咬合とは、歯を噛み合わせた状態から、横にずらしていった時に犬歯だけが当たってその動きを誘導するような噛み合わせを呼びます。つまり、噛んだ状態から横にずらして止めた時に、上下の奥歯には隙間が空いて噛み合わず、犬歯だけが当たっている状態です。
なぜこのような噛み合わせの状態がいいのか、という理由として、奥歯は垂直方向(真上)からかかる力には十分耐え得るのに対し、水平方向(横方向)からかかる力には弱く、ダメージを受けやすいため、その力を頑丈な犬歯が受け止めてくれれば、奥歯が過剰な力を受けることがなくなるからです。
犬歯誘導咬合でないと起こりうる様々な症状についてもお話します。
犬歯誘導が行われない噛み合わせでは、奥歯に横方向からの力が強くかかってしまうことで、咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)と呼ばれる状態を引き起こし、次のような様々な症状が出てくることがあります。

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