タイトル:ステインがつきやすい人のブラッシング
神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
ステインがつきやすい人がいるとお話しましたが、ステインがつきやすい方は歯みがきの時にはどのようにブラッシングしたらいいのかをお話をしたいと思います。
ステインがつきやすい方は、清掃剤(研磨剤)配合の歯磨剤(歯磨き粉)でブラッシングしてもらうのと、これ以上歯面を傷つけないように無配合の歯磨剤でブラッシングしてもらうのと、どちらが効果的なのでしょうか?
実は裏技があるのです。
まず、歯磨剤を使用せずにしっかり磨いてプラークを除去した後、最後の仕上げとして清掃剤配合歯磨剤を短時間使用するという方法です^_^
ステインとは、外来性物質が歯面に沈着して起こる着色のことで、歯は黄色から茶色に着色します。その原因として、喫煙、タンニンが多く含まれている飲料(お茶、コーヒー、赤ワインなど)の飲用、鉄の摂取などが挙げられます。
ステインを防ぐには、歯磨剤に配合されている清掃剤が重要な役割を果たします。
清掃剤無配合の歯磨剤に比べて、清掃剤が配合された歯磨剤の方が歯面への色素沈着を防ぐことができたとの報告があります。
また、この報告では、美白用歯磨剤として清掃剤に清掃補助剤を添加しても、清掃剤のみを配合した歯磨剤と比べて色素沈着の抑制に差がみられていないことから、歯磨剤に清掃剤が配合されていればステインを防止する効果があると考えられます。
清掃剤としては炭酸カルシウムなどが使用されていますが、これはステインよりも硬度が高いため、機械的にステインを取り除くことができます。
また、エナメル質より高度が低いため、基本的には歯磨剤によって歯面は傷つかないようになっています。
ただし、歯の表層は、口腔細菌の産生物や唾液などの影響を受けて脱灰・再石灰化を繰り返している為、酸性になり硬度が低下した部分では、炭酸カルシウムなどの歯磨剤でもエナメル質が損耗することがあります。
また、中には、歯磨剤自体のpHが低いものがありますので、その使用により歯磨剤で歯面が脱灰し、傷つく可能性はあります。また、長時間磨きすぎることで歯面が摩耗してしまうこともあります。
以上のことから、ステインがつきやすい方の場合は、歯磨剤を使用せずにしっかり磨いてプラークを除去したあとに、最後の仕上げとして清掃剤配合歯磨剤を短時間使用することをおすすめします!