神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
引き続きドライソケット4ついてのお話をしたいと思います。
ドライソケットになってしまう原因とはなんでしょうか?
1.血の塊を流してしまった
「うがいのしすぎ」「何か吸う動作をしてあなに吸引力がかかった」「舌でいじった」などが原因で、せっかく溜まった血の塊が剥がれてしまうことがあります。再度、血の塊が形成されれば良いのですが、そのままになってしまい、骨が出ている状態で維持されてしまうこともあるのです。
2.血の塊ができなかった
血が固まる前に血行が良くなりすぎることをしてしまった場合(飲酒、激しい運動、風呂に浸かるなど)、血が流れてしまって塊状に固まらないことがあります。
3.血があまり出なかった
麻酔に含まれる血管収縮薬の影響で、正常に出血が起こらない場合があります。血の塊の元になる血の量が不足するために抜歯部分がふさがらず、ドライソケットになってしまうのです。
4.難しい抜歯だった
とくに深く埋もれた親知らずなど、時間のかかる抜歯の場合、骨が空気にさらされる時間が長くなることがあります。このようなケースでは骨が外部に出てしまった状態で落ち着いてしまい、出血も少なくなり、ドライソケットも起こりやすくなるのです。
5.喫煙をした
タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる作用があります。そのため、抜歯後にタバコを吸うと血流が悪くなってしまい、傷の治りが悪くなったり、ドライソケットを起こしやすくなったりするのです。
6.感染を起こした
抜歯した部分に何らかの感染が起こると、歯茎に炎症が起こり、血の塊が炎症によって溶けてなくなってしまうことがあります。そのため、いつまで経っても血が固まらずにドライソケットになってしまうことがあるのです。
ドライソケットになったらどんな治療をするのでしょうか?
ドライソケットは基本的に自然治癒します。時間が経過するにつれて徐々に抜歯部分がふさがり、出てしまっていた骨も隠れるようになります。
しかし、場合によっては、放置している間に骨炎を起こして骨を削り取らなければならなくなることもあります。そのようなリスクを冒さないためにも、ドライソケットに気付いたらすぐに治療を開始することが勧められるのです。
1.薬物治療
ドライソケットによる強い痛みに対しては、鎮痛剤で対処していきます。また、抜歯部分の感染予防に対しては抗生剤が投与されます。一定期間の治療が必要になりますので、長期的な投薬で胃腸が荒れてしまわないよう胃薬や整腸剤が一緒に処方されることもあります。
2.抜歯したあなに軟膏をつける
抜いたあなを洗浄・消毒し、軟膏を直接塗布することでドライソケット部分の治療を行います。唾液や飲み物などで軟膏薬が流れてしまわないように、軟膏を塗ったガーゼで出てしまっている骨の表面を覆って保護することもあります。
3.抜歯したあなを再掻爬(さいそうは)する
ドライソケットの自然治癒が見込めないときは、再度局所麻酔を実施し、抜歯部分の内部を引っ掻いて故意に出血させて血の塊を作ることもあります。炎症が強いと痛みを伴うことがありますので、手術後には鎮痛剤などが処方されます。