神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、日曜診療などに取り組んでいます。
今回は高齢者のドライマウスと口腔周囲筋の関係についてお話していきたいと思います。
高齢者のドライマウスの原因は多様であり、高血圧症のための降圧剤の服用が原因となるなど薬剤性ものが多く、糖尿病・動脈硬化などの老化関連疾患にも起因することが知られています。
さらに、食生活習慣や加齢に伴う筋力の低下などドライマウスの原因は複合的であり、精神的ストレスによる口腔異常感によるドライマウスも少なくありません。
このように日常的な生活習慣を介して発症するケースが多いことから、ドライマウスの患者さんに対しては,口腔周囲筋のトレーニングも含めた全身的な運動や食事を含むライフスタイルの提案が重要です。
MFTにより口腔周囲の筋や表情筋を鍛えることは、唾液分泌の改善につながります。
顔面にある筋肉の約70%は口腔周囲に集中しており、老化により筋肉が衰えると、唾液腺の多くは筋肉に裏打ちされていることから唾液分泌が低下します。これを防止するためには、口腔周囲の筋肉を鍛えることが必要となります。
口腔周囲の筋肉を鍛える方法は様々なものがありますが、今回は簡単に出来るものを2つ紹介させていただきます。
『舌のトレーニング』
①お口を大きく開け、舌を前に「べー」と出します。
②舌の先で左右の口の端に触れます。
③舌の先で円を描くように唇をぐるりと舐めます
☆3セットほど出来ると効果的です。
『頬のトレーニング』
①頬を風船のように大きく膨らませます。
②頬を膨らませたまま、空気を左右交互に移動させます。
老化の過程に伴う唾液分泌障害が改善されれば、口腔内の自浄作用の改善などの効果が期待でき、誤嚥性肺炎等を防ぐことも可能となります。加えて、唾液は食物の咀嚼・嚥下を助け、味覚や食感を味わい、楽しむために重要であるため、唾液分泌の促進は高齢者のQOLの向上、ひいては多くの人が望む健康長寿の延伸につながると考えられます。
今回は高齢者におけるドライマウスによる全身への影響をお話していきました。
口腔周囲筋のトレーニングについても2つ紹介させていただきました。
トレーニングに関しては他にも様々なものがあり、その方に応じて鍛えるべき部位も異なってくるかと思います。
お口の健康は全身の健康へと繋がっています!今一度お口の健康について見直してみてはいかがでしょうか?