神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
前回のブログで、歯磨き後に口をゆすぐ回数は1回、多くても2回で、水は少なめにするという方法をご紹介してきました。
実は、フッ素入り歯磨き粉を使用したら、歯磨き後には吐き出すだけで口をゆすがない方法もあります。
スウェーデン式歯磨き法(イエテボリテクニック)です。スウェーデンは歯に対する国民の意識が高い国で、予防先進国と言われています。そのスウェーデンでは、高濃度フッ素配合の歯磨き粉をたっぷり使用し、口を一度もゆすがない磨き方が推奨されています。この歯磨き法では、歯磨き後には最低でも30分間は飲食しないことで、フッ素を長く口の中にとどまらせます。日本でも、スウェーデン式歯磨き法を指導している歯科があり、世界的に受け入れられている方法なのです。「歯磨き後に少量の水で1回」という方法に慣れることができれば、口をゆすがない磨き方もできるでしょう。
ただし日本では、6歳以下の子供には低濃度フッ素配合の歯磨き粉しか使えないことになっていますし、スウェーデン式歯磨き法の対象年齢は12歳以上です。
歯磨き後に、洗口液で口をゆすぐ習慣がある方もいると思いますが、歯磨き粉のフッ素の効果に頼った歯磨き法を選ぶなら、洗口液を使うタイミングも変えたほうが良いでしょう。
せっかく、水で口をゆすぐ回数を減らしたのに、洗口液で洗い流してしまっては意味がありません。
しかしながら、洗口液にもさまざまな嬉しい効果があるので、別のタイミングで使ってみてはいかがでしょうか。
例えば、ランチや間食の後などにしっかり歯磨きをする時間がなければ、洗口液で洗い流してスッキリ感を得ることができます。
洗口液には、「イオン系」と「非イオン系」があるのをご存知でしょうか。
イオン系の洗口液は、歯の表面につくことで長い抗菌効果が期待できますし、非イオン系は比較的効果の持続時間は短いものの、浸透しやすいというメリットがあります。
寝る前に使用するならイオン系、歯磨きと歯磨きの間に使用するなら非イオン系がおすすめです。
また、アルコールが含まれている洗口液と、ノンアルコールの洗口液も使用感が異なります。
自分にとってベストな洗口液は、歯科医院にて相談して決めると良いでしょう。
「歯磨き後に口をゆすぐ回数は、歯磨き粉の味が残るほど少なめで良い」と知ったときに、驚いた方も多いのではないでしょうか。
歯だけでなく、健康についての常識は常に変化しています。
「新常識」と言われても、「自分には無理かも…」と思うこともあるかもしれません。
口をあまりゆすがないということに強い違和感を感じ、それで歯磨きが嫌になってしまうようであれば、しっかりとゆすいでもかまわないでしょう。
ブラッシングでプラークが落とせていれば、虫歯のリスクは低くなります。
最後に、歯磨きについて近年おすすめされていることをお伝えしますが、「絶対にその通りにしなければいけない」ということではありませんので、参考程度にお考えください。
●歯ブラシを濡らさずに歯磨きする
歯ブラシを濡らすと歯磨き粉が泡立ちすぎてしまい、磨いた気になって短時間で終わらせてしまうことがあるようです。
●食事直後に歯磨きしない
食後は、口の中が酸性になっていて、歯のエナメル質がダメージを受けやすいというのが理由です。
●やさしく磨く
力を入れてゴシゴシ磨くのは、歯ぐきに良くないと言われています。
かための歯ブラシも、歯間に入りにくく磨き残しにつながりやすいようです。
歯や歯ぐきに強い刺激を与える磨き方は良くないということですね。
歯磨きにはさまざまなコツがありますが、「ゆすぐ回数は1回」というのは実践しやすいですね。
もし自分には合わないと思ったら、「できるだけ少なめにする」でも良いでしょう。
歯磨き粉だけではなく、ブラッシングが大切です。
鏡を使ってすみずみまで念入りに磨き、デンタルフロスなども使用して、そのうえでフッ素の力に頼ると良いですね。
自分に適した磨き方を見つけたら、それを習慣にしつつ、定期的に歯科に通って歯のチェックをしてください。