神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
私たちのお口の中の『唾液』。
ほとんどの人は普段はあまり意識しない、関心がないものでしょう。
ですが唾液は、お口の健康を守るため日夜闘う働き者なんです。
おまけに全身の健康にも大きく影響しているのです。
今回は私たちのからだを守る唾液の働きについて教えます。
①唾液は血液からつくられる
唾液はもともとは『血液』です。
水分を摂取すると、骨髄で血液がつくられ、唾液腺にて唾液へとつくりかえられます。
水を飲んでそれがすぐに唾液になるわけではなく、1回血液になってから唾液になるんですよ。
②唾液は1日1~1.5Lつくられる
500ml入りのペットボトル2~3本分つくられています。
1日のうちでも唾液の出る量は変化していて、特に就寝時に低下します。
ちなみに、唾液の分泌は加齢とともに低下していく傾向があります。
③唾液は唾液腺でつくられる
耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つが『3大唾液腺』と呼ばれ、たくさん唾液をつくりだします。
耳の下あたりの耳下腺をちょっと押してみてください。
じわっと唾液が出てくるのを感じませんか?
④唾液には多くの成分が入ってる
唾液の99%以上は水。
ですが残りの1%にさまざまな成分が含まれています。
また、唾液のお口への働きについてもご紹介します。
①お口を清潔に保つ
唾液には、食べかすや細菌を洗い流してお口を清潔に保つ自浄作用があります。
唾液が減り、口の中が汚れやすくなると細菌が繁殖しやすくなり、細菌の塊であるプラークが増え、虫歯や歯周病といったお口の病気になりやすくなってしまいます。
②お口の粘膜を守る
唾液が減るとお口の粘膜の潤いが足らず、傷ついて口内炎などになりやすくなります。
③お口の中を中性に戻す
お口の中はもともと中性のphですが、飲食をするとphが酸性に傾き、
歯の成分が唾液中に溶け出していきます(脱灰)。それを中性に戻す作用があります。
④歯を補修する
唾液中に溶け出した歯の成分は、
時間をかけて唾液から歯に戻り歯が補修されていきます(再石灰化)。
(歯磨き剤などに含まれるフッ素は、歯の成分が歯に戻るスピードを上げ、
さらにエナメル質の 結晶を硬く、酸に強いものに変えていく作用があります。)
⑤細菌感染から守る
お口の中にはおびただしい量の細菌が存在し、口は感染の入り口ともいえます。
⑥食べ物をまとめる
細かく噛み砕かれた食べ物を湿らせて食塊にまとめることで飲み込みやすくします。
⑦消化を助ける
アミラーゼという消化酵素がデンプンを分解し、消化を助けます。
⑧味を感じさせる
食べ物の成分が唾液に溶けることで、味を感じやすくなります。
唾液が足りないと味が変わって感じられ美味しく食べられません。
唾液が十分に働くには唾液の量が重要です。
毎日の生活でできる、唾液の分泌を促す工夫を教えます!
1.水分をとる
2.よく噛んで食べる
3.唾液腺マッサージをする
3つともまんべんなく行う必要はなく、やりやすいものを繰り返していただければOK。
長くなりましたが、唾液のチカラ、分かっていただけたでしょうか?何か気になられた方はロコクリでお気軽に聞いてみてくださいね!