神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、日曜診療などに取り組んでいます。
今回は虫歯を放置するとどうなるのかということをテーマにお話していきたいと思います。
ロコクリにご予約される新規の患者様に問診をさせていただくと「歯が痛い」「激痛で薬もきかない」とおっしゃる方がおられます。このように「痛い!」と思うと緊急性も高く歯科に来られる方も多いのですが、痛みが出てから忙しくて歯医者に行けず放置していると痛みもおさまり治ったと思って来院されず悪化してから来院される方も一定数いらっしゃいます。では、虫歯を放置すると歯は一体どうなってしまうのでしょうか?
虫歯は5つの段階に分かれて進行します。段階によって虫歯の治療方法は変わります。
まず、虫歯の初期段階をCOと呼びます。歯の表面のエナメル質と呼ばれる部分が溶け始め、表面が白濁しだしたり、奥歯の溝が茶色くなったりします。この段階では色の変化のみで痛みはありません。また、治療しなくても歯の汚れをきちんと取ることで健康な歯に戻すこともできます。フッ素の塗布も効果があります。
次にC1という段階まで虫歯が進行するとエナメル質に穴があきはじめます。ここまでくるとブラッシングでは治りませんので、虫歯を削ってコンポジットレジンと呼ばれる合成樹脂を詰める治療をします。これは1回の治療で済むことが多いです。
C2という段階になると虫歯はエナメル質よりも深い象牙質というところまで進行します。この段階までくると冷たいものや甘いものがしみたり、虫歯であいた穴に物が入ると痛みが出たりします。これを治すには、神経は残っている状態なので麻酔をして虫歯を削ります。削る量が多くなるので虫歯の大きさに応じた詰め物を作成して詰めていきます。
C3という段階まで至ると虫歯が神経のある歯髄にまで進行し、何もしていなくても痛みが出るような状態になります。ここまで虫歯が進行すると歯の神経は死んでしまい歯髄の中は腐敗していくので、神経のある歯の根の中を消毒する治療が必要になります。根の中の消毒の後は土台を立てて被せ物をしていくので、回数がかかる治療になります。
最後にC4という段階になると虫歯が進行しすぎて歯の形は崩壊し、根だけが残っているような状態になります。この状態だと歯を残すことができないので、抜歯をしてインプラントや入れ歯を入れたり、隣の歯を削って歯がない所に橋渡しをする被せ物を入れたりしなければなりません。
このように虫歯の進行を放置してしまうと歯を抜かなければならない状況に陥ったり、それをさらに放置すると血管を通じて全身に菌がまわり持病がある方などにとっては命にかかわる症状に繋がったりする可能性もあります。虫歯が悪化してから歯医者にいくのではなく、定期的に検診を受診し、ご自身のお口の健康を守っていただけると幸いです。