神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
「よく噛む」ことがダイエットに役立つことは広く知られていますよね。日本肥満学会の定める「肥満症診療ガイドライン」でも、2006年版から咀嚼(そしゃく)法=「よく噛んで食べること」が肥満治療の重要な要素とされているそうです。また、日本歯科医師会の提唱で設立された「8020財団」のWebサイトでは、噛むことで「肥満予防」となるほか、「がん予防」や「脳細胞の動きを活発にする」など、8つの効果があると紹介しています。良いことばかりの「よく噛むこと」なのですが、習慣を変えるのはなかなか難しいものです。目安とされる「一口30回噛む」を達成できている方は、どのくらいいらっしゃるのでしょうか?「体にいいのはわかるけれど、毎日忙しいし、なかなか続けられないよ」という方が大半ではないかと思います。やる気だけでは長続きしない「よく噛むダイエット」を続けるには、ちょっとした工夫が必要です。
まず、「食事にかける時間」「調理の方法」「食事のとり方」を見直しましょう!
「よく噛む」ことが続かない最大の理由は、あまり噛まないことがすでに習慣になってしまっていることにあります。この習慣を破るのに一番良い方法は、「自然と噛みたくなる環境に持っていく」ことです。具体的には次のようなことを変えてみるのがおすすめです。
1. 食事にかける時間をしっかり取る
「朝はギリギリに起きて、大急ぎでご飯を食べて会社へ」「昼も急いで食べて仕事に戻る」という生活では、自然と早食いが習慣になってしまいます。「朝は10分早く起きてみる」「ランチの時間は最低30分を確保する」など、ルールを決めて実践し、まずは食事に時間をかけられる状況を整えましょう。
2. 歯応えのある素材を使った食事を選ぶ
いくら一口30回噛むのが良いといっても、プリンやラーメン等柔らかい食品を30回噛むのは不可能です。ゴボウやレンコンなどの根菜類、切り干し大根などの乾物類、小魚などの魚介類や海藻といった噛みごたえのある食品を積極的に料理に取り入れることで、自然と噛む回数は増えていきます。好みの問題はありますが、お米に玄米や胚芽米を加えたり、硬めの炊き加減にしてみるのもおすすめです。おやつには柔らかいお菓子に代えて、リンゴやナシなどの果物を取り入れてみるのもいいでしょう。
3. 食材の切り方は大きめに、味付けは薄味にしてみる
料理に入れる食材は、少し大きめ、厚めに切ることを心掛けてみましょう。食べるときは飲み込める大きさになるまで自然と噛むことになるため、意識せずに噛む回数を増やすことができます。また、薄味にすると、食材の持つ本来の味を味わおうとして噛む回数が増えます。
4. 小さいスプーンを使って食べる
一口で口に入れる量が多くても少なくても、噛む回数や時間は変わりません。大きな物はまるかじりせずに小さく分けてから食べる、小さいスプーンを使う、箸で取る量を意識して少なめにするなど、1回で口に運ぶ量を減らせば、同じように食事をしても自然に噛む回数を増やすことができます。
5. 箸置きを使うようにする
次から次へと食べるスタイルでは、噛む回数は減り、食べる量も多くなってしまいます。早食いになっているかなと思ったら箸置きを用意して、口に何か食べ物を入れたらいったん箸を置くようにしてみましょう。一口で多くの量をほおばることもなくなり、しっかり噛む癖をつけることができます。食べ物を口に入れるのは、先に食べた物を飲み込んでからにします。
生活習慣を意識して、無理なく噛む回数を増やせるように
いきなり「今日から一口30回噛もう!」と決意しても継続するのは難しいですが、ここでご紹介したことをうまく生活に取り入れていくことで、無理なく噛む回数を増やすことができます。
外食がメインという方の場合でも、例えばレタスサラダよりごぼうサラダ、白米より雑穀米というように、歯応えのある食材が使われた料理を選ぶことで、噛む回数を増やすことが可能です。
ぜひ、参考にして取り入れてみてくださいね。