タイトル:みえるとかみえないとか
神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
コロナウイルスの流行や、急な悲しいニュースなど、気持ちが落ち込む日々がつづいてましたね。
今日は、こんな時だからこそ読んでいただきたい私のおすすめの絵本のご紹介をさせてください。
ヨシタケシンスケさんの「みえるとかみえないとか」という本です。
ネタバレにはなってしまうので、内容を知らないまま読みたいという方はご注意くださいね。
こちらは、違う星に行くと前しか見えない地球人のほうが不思議!?みんなが感じている「当たり前」を見直す機会を与えてくれる絵本です。
あらすじもご紹介します。
「ぼく」は宇宙飛行士。いろんな星を調査するのが仕事です。
ある星で出会ったのは、前にも後ろにも目がある宇宙人。「ぼく」が後ろを見えないことを知ると可哀想に思って、ものすごく気を使ってくれるので変な気持ちになってしまいます。
この星では前も後ろも見えるのが当たり前なのですが、生まれつき後ろが見えない宇宙人もいて、「ぼく」と同じなのですごく話が盛り上がります。
地球では後ろが見えないのが当たり前ですが、他の星には他の星の「当たり前」があるのです。例えば、足が長いのが当たり前、空を飛べるのが当たり前、体が柔らかいのが当たり前、他にも・・・・。
前にも後ろにも目がある宇宙人のなかにも生まれつき全部の目が見えない宇宙人がいました。この全盲の宇宙人の世界の見え方は、「ぼく」とは全然違うものでした。
例えば、自分の予定はメモの代わりに録音しておく、外を歩くときは杖を使う、自動販売機では買ってみるまで何が出てくるかわからない・・・・、他にも「ぼく」とはたくさんの違いがあるのです。
「ぼく」と後ろが見えない宇宙人は、目の見えない人の世界があるとしたらこんな感じなのかなと想像します。例えば、声のいい人がモテる、手触りや匂いで服を選ぶ、粘土メモを使う・・・、他にもたくさんの想像が膨らみます。
この絵本では、見える人と見えない人の世界の感じ方の違いを描かれています。さらには、見えないからできないことや見えないからこそできること、誰だって少なからず違いがあることも描かれているのです。
このお話は、「障がい」というものをちょっと違ったアプローチで考え直す機会を与えてくれることでしょう。また、みんなが感じている「当たり前」を見直す機会を与えてくれるこ
視覚障がい者がほとんど出て来てないのですが、けれども視覚障がい者のことが描かれているっていう感覚がすごく衝撃的です。全然違うアプローチだけれども一番大事な部分を絵本じゃなきゃできない形になっています。
「普通にケラケラ笑いながら読んでもらえれば一番良くて、考えなきゃいけないみたいに思ったんだとしたらそれは私のミスです。」と作者のヨシタケシンスケさんはおっしゃっています。
こんな時だからこそ、どんな人とでも色んな事を共有して協力して、乗り越えていけるものがたくさんあるのではないでしょうか。
是非1度読んでみてくださいね。