神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
歯には神経があることをご存知でしょうか?歯の神経がなくなるとどうなるのでしょうか?今日は歯の神経の治療のお話をしたいと思います。
まず歯の神経を抜く前に知っておきたいこと。
歯の神経は虫歯ができると冷たいものや熱いものがしみたりして虫歯になったことを教えてくれます。歯の神経を抜くと虫歯が深くなっても痛みを感じないために虫歯に気づかず痛みが出る頃には抜歯をしなくてはいけないことがあります。
歯の神経は虫歯ができると歯を固くしたり歯の一部を作ったして、虫歯が急に進まないように歯を守っています。神経を抜いてしまうと守る力がなくなり虫歯ができるとすぐに進んでしまいます。
また、歯の神経の空洞には神経以外に血液も流れています。この血液から歯の中に水分が運ばれています。歯の神経を抜いてしまうと水分が失われ枯れ木のようになり硬いものを噛んだ時割れてしまうことがあります。
そして、歯の神経は知覚過敏や歯にひびが入ったり根元が削れたりしたときにしみる、違和感を感じる等の症状で歯の変化を教えてくれます。
もし歯の神経を抜くと歯は死んでしまいます。死んでしまった歯は新陳代謝がなくなるため古い組織がそのまま残り黒く変色して行くんです。
噛み合わせは年齢とともに変わってきます。歯の神経がある歯は自然に噛み合わせに合わせてすり減ってくれます。神経を抜いてしまうと割れないように被せ物をしたり歯のすり減りが早くなったり噛み合わせのズレが出てきます。
他にも、歯に神経があると食事をした時、熱いものや冷たいものを感じて美味しく食事ができます。
このように、歯の神経って色んな役割があるんですね。
では、歯の神経を抜かなくてはいけない症状はどんなものでしょうか。
①歯に激痛がある
虫歯が深くなり神経まで入ってくると激痛が走ります。こんな時は歯の神経を抜く時 に麻酔も効きにくいのですが神経を抜かなければ痛みは取れないのです。
②噛んだ時に痛みがある
歯の神経に入った虫歯菌が神経全体に広がると噛んだ時痛くなります。そのままにしておくと顎の骨に虫歯菌が入ってしまうので神経を抜かなければいけません。
③夜寝る時に疼くように痛い
歯の神経まで虫歯が広がると体が温まった時にうずくように痛みが出ます。
④冷たいものでしみる感じが5秒以上続く
知覚過敏であれば冷たいものが一瞬しみる感覚が出ますが歯の神経が弱っていると痛みが5秒以上続きます。
⑤根の先から膿が出ている
根の先か ら膿が出ていると神経の一部が死んでしまっているか全部が死んでしまっていますので神経を抜いて歯の中を消毒する必要があります。
歯の神経を抜く治療は一回目に細菌が入らないようにしっかりしておかないと、何年かして根の先が膿んでしまい、やり直しをしなくてはいけなくなります。 歯の神経を抜く治療は虫歯菌が歯の神経まで入ってしまい神経を取らなければいけない時に行う治療です。歯の神経が入っていた空洞に細菌が残ってしまうと自然治癒できずに細菌を繁殖させて根の先に膿の袋を作り、顎の骨を溶かして行きます。この膿の袋が大きくなると蓄膿症や口臭の原因にもなり、強い痛みが出てきます。このため歯の神経治療は回数を かけてもしっかり治療する必要があるのです。
歯の神経があるときは歯をできるだけ残すことを目標にします。歯の神経を抜いた後は歯が割れないことを目標にします。
特に奥歯には60kgもの強い力がかかるために土台で補強して かぶせものをすることによって割れないようにします。前歯は噛んだ時にそれほど強い力がかからないために、神経を抜いてもプラスチックで蓋をするだけのこともあります。ただし歯は黒くなってきてしまうので最終的にはかぶせる必要があります。
歯の神経を抜やむおえず抜かなくてはならなくなってしまっても、歯をできるだけ長く使うため再治療と歯が割れることを防いでいく必要があり、しっかりとした治療を行えば歯も長く使うことができます。