神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、日曜診療などに取り組んでいます。
もちろんお食事がしにくいです。歯がない方は入れ歯を入れますが噛みやすさ(咀嚼効率)は天然の歯の20%程度と言われていますのでもちろんお食事はしにくいです。
しかし、歯がないことによるデメリットはそれだけではありません。
今回は睡眠時間にスポットを当ててご説明させていただきます。
東北大学のある研究グループは高齢者における歯の本数と睡眠時間の関係を明らかにした研究結果を発表しました。
睡眠時間に関しては個人差や様々な考え方があるかと思いますが、信頼できる結論としては「寝不足も寝すぎも良くない」ということです。
基本は7時間です。
睡眠時間7時間を基準にして現在歯数と短時間睡眠または長時間睡眠のリスク関連の検証を多項ロジスティック回帰分析で行なった実験のお話です。
結果は、現在歯が20本以上の人に比較して、現在歯が0本の人たちは、短時間睡眠のリスクが1.4倍、または長時間睡眠のリスクが1.8倍であることが認められたとの事です。
また残っている歯が1~9本の人でも同じ相関関係(短時間睡眠=1.3倍、長時間睡眠=1.5倍)があるとの事です。
なぜ歯の本数が睡眠時間に影響があるのでしょうか?
それは歯は噛み合わせを保つ役割も担っており、歯が0本の人では下の顎が上方回転し、気道に影響を与えて睡眠時の呼吸を妨げる可能性が高いとの事です。
1970年代にテレビではやったクシャおじさん、みなさん知っていますか?
もしこのような状態で寝てしまうと舌を置くスペースが後ろにいってしまい気道が狭くなりそうですね。
あくまで今回は一般的な推測ですので寝るときに全ての人が口を完全に閉じるわけではもちろんないです。
ちなみにこの方73歳まで生きておられました。
歯がない方でもし口を強く閉じた状態でしか寝ることができない方は就寝中の入れ歯の使用も検討しないといけないですね。
もちろん一般的には入れ歯は寝る前は外します。歯ぐきを休めるためです。
判断は歯科医師が行うことになりますが、総入れ歯を入れておられる方は知らない間に就寝中に気道を狭めている可能性がありますので一度歯医者さんでご相談されることをお勧めします。
研究グループは、「より多くの歯を残せるよう歯の健康を保つことが適切な睡眠時間の維持、ひいては健康長寿につながる可能性が示唆される」と発表されているようです。
他にも歯を失う事によるリスクはありますが、お食事以外の観点からも歯の重要性をこれからも発信していきたいと思います。