神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
だんだんと涼しくなってきましたね(^^♪
さて、語学の勉強で、誰もが一度は苦戦するのが「発音」ではないでしょうか。特に英語の「l」と「r」「s」と「sh」の違いや「th」「f」「v」などの音は日本人には難しく、なかなか通じずに困るということも珍しくありません。上手く発音できない理由は、日本語にはない音なので発音し慣れていないから、つまり練習不足であることが大半ですが、実は歯並びそのものが原因になっている場合もあります。今日は、歯並びが発音や滑舌に及ぼす影響や発音の改善方法についてお話したいと思います。
そもそもなぜ歯並びが発音に影響するのでしょうか?
歯並びが発音に与える影響は、主に「歯の隙間から息が漏れる」ことによって起こります。
全体的にガタガタに並んでいる、前歯が出ている(いわゆる「出っ歯」)、下顎が前に出ている(いわゆる「受け口」)、噛んだときに上下の歯の間に隙間ができる、など様々な状態がありますが、これらには共通点があります。それは、上下の歯が噛み合わないために常に上下の歯の間に隙間ができてしまうという点です。問題は、この上下の歯が噛み合わないことです。英語の「s」や日本語のサ行の音は、「歯擦音(しさつおん)」といって、歯を擦り合わせてその隙間に息を通すことによって出す音なので、上下の歯が噛み合わない状態ではなかなか正確に発音することができません。日本語なら他に紛らわしい音も無いので、多少発音がブレていても通じますが、英語は「s」と「th」など日本語より区分けが細かいため、正確な発音ができないと、言いたいことが正しく伝わりません。また日本語でも、サ行の他にタ行が発音しづらいと感じる場合もあります。
では、発音の悪さを直す方法はあるのでしょうか?
歯並びが原因となっている発音への悪影響を取り除くには、まず歯列矯正により歯並びを直すことが第一です。 しかし、矯正をすれば必ず発音が良くなるかというと、一概にそうとは言えません。歯並びを改善すると、確かに物理的には正確な発音が可能になります。しかし、実際の発音は歯並びだけで決まるわけではなく、舌の動きとも深い関係があります。歯並びが悪い中何とか発音しようとし続けてきた結果、既に舌の動きに癖がついてしまっている場合には、その癖はただ矯正治療を受けただけでは改善することはできません。矯正後に正しい発音の練習や、舌の動きの修正などをする必要があるのです。
一方、全てではありませんが、矯正治療を受けることにより滑舌が改善する場合もあります。発音の際に口が十分に開いていない、舌が滑らかに動いていない、口呼吸になっている、胸式呼吸をしている、歯並びが悪く、歯の隙間から空気が抜けてしまっているなど、様々な原因があります。このうち、歯並びが悪いことが原因の場合、矯正治療を受けることで改善されるのはもちろんですが、口が十分に開いていない場合でも、そもそも口をあまり開かずに話すのは歯並びを気にしているから、という人も珍しくありません。 矯正治療を受け口元に自信ができたことで、周りを気にせずにしっかり発音できるようになる場合もあるのです。
歯並びが悪いと、歯磨きがしづらいために虫歯のリスクが上がってしまったり、噛み合わせが悪くなることで顎の負担が大きくなったりすることの他にも、発音など意外なデメリットも現れている可能性があります。噛み合わせなど気になるようであれば、一度ロコクリにご相談くださいね♪