神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
ヒトなどの哺乳類は、顔の各部分を動かして、表情を作る筋肉を持っています。
ヒトは目の周りや口の周りに顔の筋肉はあるのですが、ではヘビやワニの顔を思い浮かべてください。彼らには表情を作る筋肉はありませんね。口の周りにももちろんなく、裂け目には厚い皮が張り付いているだけです。だから冷たくて無表情な顔をしているように見えるのですね。ではどうして筋肉がないのでしょうか。それは、爬虫類は母乳を飲まないからなんです。そもそも哺乳類は、母乳を飲むために唇の周りの筋肉が発達したのです。口が裂けていたら吸えないし、飲み込めないので、唇の筋肉ができたのですね。でもその前に頬も必要です。頬のないワニやヘビは獲物を捕らえるのは便利だけど、草などはこぼれ落ちてしまいます。肉を食べる動物は、エサに栄養があるため、少々落ちても平気なのでしょう。しかし草を食べる動物は違います。栄養のない草はよく噛まないと消化できません。だから食物をこぼさないように頬ができ、しっかりとじるために唇ができたのでしょう。そこで口の周りを筋肉が取り囲むのですが、その前の段階があります。哺乳類の祖先の上唇は2つに分かれ鼻にくっついています。例えばイヌです。ネコやウサギもそうですね。彼らは上唇を動かせないので、舌で乳首を舐めたり、しゃぶりつき母乳を飲んでいます。ところが、高等なサルになると、口の周囲を筋肉が取り囲み、上唇も使って飲めるようになります。赤ちゃんは、舌を前に出し、上の歯グチとの間に乳首をはさみ、しごくように母乳を飲んでいます。赤ちゃんの上唇が山型をしているのは、哺乳類の祖先の名残なのです。唇をとじる力が弱い間は山が高いままです。だから唇の力の弱い子は、いつまでも山型をしているのです。離乳がすすみ、形のあるものを食べだすと、飲み込みにくくなります。すると唇に力がついてきて、しっかりしたゴックンができるようになります。同時に山が低くなり唇が横長い見えてきます。こうして唇の周囲の筋肉が発達するのです。そればかりではありません。顔や舌の筋肉も発達します。笑ったり、泣いたり、怒ったり、口角を上げたり下げたり、顔全体の筋肉の発達が促されるのです。それで表情が豊かになるのですね。今はマスクで顔が隠れて、顔の筋肉を動かすことが減ってきているようですが、意識して筋肉を動かして、マスクの下でも笑顔で過ごせたらいいですね!