「根面う蝕」ってご存知ですか?

神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
みなさん、「根面う蝕」って知っていますか?
どういうものか?というところからお話したいと思います。
「う蝕」とは「むし歯」のことです!
根面う蝕とは、簡単に言うと歯の根っこにできるむし歯のことです。
すでに超高齢社会の日本ですが、今後さらに高齢化は進行します。
8020という言葉を聞いたことある方も多いかもしれませんが、今80歳で20本以上歯がある方は多く、50%以上の方が20本以上の歯を保ってくださっています。
その分、歯周病の進行が見られたり、歯周病による歯ぐき下がりも増えてきているのも事実です。身体機能の低下や基礎疾患などの悪化もでてきます。ケア方法が難しくなり、今まで通りのケアだけでは不十分になる場所も出てきました。
そこで増えてきたのが「根面う蝕」です。
下がってきた歯ぐきにより、見えてきた歯の根っこにむし歯が出来てしまうのです。
とても歯磨きがしづらい場所にできて、進行しやすいのが根面う蝕です!
ところで、「根面う蝕」と「歯冠部う蝕」の違いはなんでしょうか。
まず、「歯冠部う蝕」とは、歯ぐきから上で見えているところのことです。
そこにできることが「歯冠部う蝕」です。
この歯冠部は、「エナメル質」と呼ばれる酸に溶けにくい硬い組織で覆われて守られています。しかし、歯の根っこは「エナメル質」に覆われていません。
そのため、酸に溶けやすく、むし歯になりやすいだけでなく進行も速いのです。

先ほど、歯周病との関係性もお話しましたが、まだほかにも原因があります。
それは、「薬の服用」です。
年齢を重ねると、何らかの薬を服用されている方が徐々に増えてきます。
薬のせいだけでは、ありませんが唾液の出が少なくなる副作用がある薬も多く、
ご高齢になるとお口が乾く方が多くいます。
唾液には、むし歯から歯を守る作用があります。そのため、お口が乾き、唾液が少なくなるとこれまで歯の根元にむし歯ができな方でも、歯の根元にむし歯が多発したり、急激に進行することがあるので注意が必要です。

唾液は、むし歯菌によってつくられた酸を中和して歯を酸から守るだけでなく、酸によって溶けた歯を元に戻す力があり、この2つの力でむし歯から歯を守ってます。年齢を重ねると、自然と唾液の出が少なくなります。また、薬剤の副作用で唾液の減少が起きることが多くあります。この他、放射線治療などによって唾液腺がダメージを受けたときなどにも唾液は少なくなります。歯を守っていた唾液が減ってしまうことで、これまで以上のケアが必要になります。

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