神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
1本でも歯は多いほうがよいはずなのに、なぜ親知らずだけは「抜いた方がよい」といわれるのか不思議に思う人も少なくないでしょう。
抜歯と聞くと誰しも憂鬱になるものですが、抜くことを勧められるというのにはそれだけの深い理由があります。
今回は親知らずとはそもそもどんな歯なのか、必ず抜かなければならないものなのか、など親知らずにまつわる様々な疑問についてお話したいと思います。
そもそも『親知らず』ってどんな歯なのでしょうか?
私たちの口の中には、上に16本、下に16本、合計32本の永久歯が存在しています。そのうち上下左右の一番奥に生えてくる4本の永久歯が『親知らず』です。
親知らずを除いた28本の永久歯は、およそ15歳前後ですべて生えそろいます。しかし最後の4本だけ生えそろうのが18~20歳頃と遅いため、「親に知られることなく生えてくる歯」という意味で『親知らず』と名付けられたようです。
生えてくるのが遅いからといって、他の歯と構造的に何か違うところがあるというわけではありません。それではなぜ『親知らず』だけが抜く、抜かないといった選択の対象となってしまうのか、次に詳しくお話しましょう。
親知らずを「抜くべき」「抜かなくてもいい」の基準とは?
親知らずも立派な永久歯ですから、どの親知らずも絶対に抜いたほうが良い、というわけではありません。
その親知らずは「抜くべき」か、「抜かなくてもいい」のか、そこには以下のような基準があります。
親知らずの最大の問題は、他の永久歯のように真っ直ぐ生えてくることが少ないという点です。一番奥に位置する親知らずは生えるスペースが限られており、顎の骨が小さい人ほど生えづらくなります。
歯は真っ直ぐに生え、上下でしっかり咬み合ってこそその機能を果たすことができます。そのような意味において歯ぐきに埋まったままの親知らずや、横や斜めを向いた親知らずは本来の歯の機能が果たせないだけでなく、周囲に悪影響を及ぼしてしまいます。したがって正しい方向に生えていない親知らずは残しておいてもあまり意味がなく、かえってデメリットが多くなるため早めに抜いておいたほうがベストでしょう。
歯を抜くか抜かないかの基準の1つは「その歯が本来の機能をしっかり果たしているか」という点です。したがって親知らずも上下の歯が真っ直ぐに生え、しっかり咬みあっているのであれば抜く必要はありません。