神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、日曜診療などに取り組んでいます。
みなさん定期に検診を受けて、歯石取りはしているでしょうか?
今回も引き続き「歯石取り」について詳しくお話しさせていただきます。
まず、歯石取りの流れについてご紹介します。
まずは歯周病検査により、歯と歯茎の溝である「歯周ポケット」の深さを測り、どこに磨き残しがあるか、どこに炎症が強く出ているか、どこに歯石がついているかなどを確認します。
歯石がついている場合、きちんと歯磨きができておらず、歯茎の炎症を伴っていることが多いため、まずはブラッシング指導を行い、どこが磨けていないか、どのように歯ブラシをするのか、歯間ブラシやデンタルフロスの使い方などを知っていただきます。
歯石により歯周病が進んで痛みがある場合は、抗生物質を処方したり、噛み合わせの調整や、不適合な被せや詰め物を外したりと応急処置をする場合もあります。
歯茎の炎症や強い症状が引けば、まずは歯肉縁上歯石をとるスケーリングを行います。
スケーラーという専用の器具を用いて、歯茎の上にある歯石を除去していきます。
歯肉縁上歯石を取ることで、さらに歯茎の炎症が落ち着いていくので、その状態でもう一度歯周病検査を行います。
歯周ポケットの数値や歯茎の炎症が改善していれば、歯石取りは終わりになりますが、まだ深い歯周ポケットがある場合は、その原因となっている歯肉縁下歯石を取っていきます。
歯茎の下にある歯石を除去し、歯の表面を滑沢にしていくSRP(スケーリング、ルートプレーニング)を行います。
歯茎の中に専用の器具を入れて、歯の根っこの表面を触るため、炎症が強い場合や痛みに敏感な場合は、麻酔をしながら行う場合もあります。
また、歯肉縁上歯石と違って目で見えない上に、歯茎の中の歯の表面積は大きいため、1回では終わらず、何回かに分けて行う場合もあります。
SRPが終われば、もう一度歯周病検査をして、数値や状態が改善していれば終了となり、再び歯石がついて歯周病が進まないように、定期的メインテナンスを行なっていきます。
しかし、まだ炎症がある場合は、歯周外科治療となることがあります。
歯石取り後の注意点もあります。
今まで歯石取りを定期的に行わず、大きな歯石が付いてしまっている場合は、歯石を取ることで隠れていた歯の表面が露出するため、数日の間はしみたりすることがあります。
しかし、本来の正常な歯の表面が見えるだけなので、自然としみるのは落ち着いていきます。
また、歯周病が進行し、歯茎の中の深い部分にまで歯石がある場合、取り除くことで歯茎が下がり、歯が長くなったように見える場合があります。
これは、歯周病により顎の骨が溶かされているが、炎症により歯茎が大きく腫れ、深い歯周ポケットで隠れていた部分の歯茎が、治る過程で下がってしまうためです。
これも本来あるべき歯茎の状態に回復するため、やむを得ません。
歯ぐきが下がることで、隠れていた歯の根っこの表面が露出するため、しばらくはしみが続くことがありますが、多くの場合時間の経過とともに落ち着いていきます。
今後はさらに歯ぐきが下がらないよう、ケアをしていきましょう。