神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
“美しい歯”といえば、色や形、歯並びを挙げる方が多いですね。
しかし、それ以外にも歯の見た目に関するもので「ホワイトスポット」というものがあります。これは歯の一部が白くなってしまう状態のことなのですが、「石灰化不全」とも呼ばれています。
実は自分の歯の中に白い塊があることを気にしている人は多く、そういえば見たことがある、と思い当たる人もいるはずです。特に痛みなどを感じないため放置している場合がほとんどかと思いますが、中には虫歯や色素沈着なのでは……と不安に感じてしまうこともあるでしょう。
では、ホワイトスポットとは一体何でしょうか?
白い色の原因はエナメル質の石灰化不全!歯の表面を覆っているエナメル質は、透明感を持った物質になります。永久歯のエナメル質が形成されるのは8歳前後。この時期にさまざまな影響を受けて歯の成長が一時的に阻害されてしまうと、生えてきた永久歯の表面に凹凸や穴があったり、欠けていたり、飴色や白濁に変色したり、という形で表れてしまうのです。ホワイトスポットはこの中でも症状が軽い部類と言えます。石灰化不全には、次のような事象が影響を与えると言われています。栄養不足、高熱を伴う肺炎などの疾病、外傷、フッ素濃度の高い飲食物の過剰摂取(フッ素濃度の高い地域の水道水など)、永久歯の虫歯・乳歯の虫歯の炎症、遺伝性のもの。そのほかにも、歯磨きが行き届いていないためにホワイトスポットができてしまうケースもあります。歯の表面に残っているプラークが生み出す酸は、エナメル質に影響し脱灰(歯の表面からミネラル分が溶け出す現象)させてしまいます。ミネラル分が溶け出した歯は、白く濁り光沢を失ってしまいます。これは虫歯の初期状態と考えられますが、この程度であれば歯を削ることなく治療が可能でしょう。しかし、放置していると白く濁った状態から悪化し、表面に穴が空くような虫歯へと育ってしまいます。そうでなくとも、ホワイトスポットの部分はエナメル質の構造がもろく、虫歯になりやすいと言われています。成長した歯に急 に現れてしまったホワイトスポットはもちろんですが、幼少期からあるホワイトスポットがある場合でも、歯磨きや毎日のお手入れはとても重要なのです。
ホワイトスポットが気になって仕方ない場合に、これを治療でなくすことはできるのでしょうか?初期の虫歯の場合には、歯科医院でクリーニングやフッ素塗布をしてもらうことにより改善される可能性があります。ただし、即効性のある治療ではないので継続的なメインテナンスが必要となるでしょう。
続く