神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、日曜診療などに取り組んでいます。
今回は歯と栄養についてお話したいと思います。
丈夫な歯を作るためにはどのような食生活に気をつけたら良いでしょうか。歯はカルシウムで出来ているから、カルシウムを摂れば良いと考えがちですが、それだけではありません。
乳歯は、お母さんのお腹の中にいる頃から歯の芽が出来始めています。お母さんは妊娠前から、カルシウムはもちろん、鉄やマグネシウムなどのミネラル類や、ビタミンAや葉酸など、妊娠に必要な栄養素をしっかり蓄えておくことが元気な赤ちゃんを産むためにも、赤ちゃんの将来の歯のためにも大切になります。
近年、「新型栄養失調」という言葉を耳にするようになりました。新型栄養失調とは、摂取カロリーは足りているのにタンパク質やビタミン、ミネラルといった特定の栄養素が不足している状態を指します。自己流の食事制限ダイエットや偏食、高齢者では、麺類やお茶漬けなどさっぱりしたものだけで食事を済ませたり、歯を失ったことで硬いものを避けるようになったりといったことから、栄養が不足してしまうことが背景にあるようです。
日本人に不足しがちな栄養素として、カルシウム、鉄、マグネシウム、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンC、食物繊維などが挙げられます。実はこれ、ほとんどが健康な歯をつくるために必要な栄養素です。
・カルシウム 歯の原料となる。(牛乳、乳製品、大豆、大豆製品、干しひじき、小魚、桜エビなど)
・マグネシウム カルシウムの吸収を助ける。(魚介類、海藻類、納豆、玄米など)
・ビタミンA 歯の表面のエナメル質をつくる。(レバー、卵、うなぎ、チーズ、緑黄色野菜など)
・ビタミンC 歯の象牙質を強くする。(ブロッコリー、ピーマン、苺、じゃがいもなど)
永久歯は、乳歯の下で乳幼児期に少しずつ出来始めます。その為、この時期にカルシウムが不足すると永久歯を弱くする原因となります。肉、魚、乳製品、大豆製品、野菜など、バランスのとれた食生活の中でカルシウムを摂ることがとても大切です。
カルシウムの吸収率は他のミネラルとのバランスが影響します。インスタント食品や加工品など、リンを多く含む食品と同時に摂取するとカルシウムの吸収が阻害されてしまいます。牛乳や乳製品は、カルシウムの吸収率がとても高く、1回の摂取量も多いので効率的でおすすめです。