嚥下と姿勢のお話

神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、日曜診療などに取り組んでいます。
本日は、嚥下と姿勢についてお話させていただきます。
まず、嚥下(えんげ)とはなにか。
嚥下とは、口の中で咀しゃくした食事を飲みこみやすい大きさに取りまとめ喉の奥へ飲みこみ、食道から胃へ送り込むことを嚥下といいます。
簡単に言うと、食べ物を飲み込む動作の一連の動きの事です。
普段何気なく行っている動作ですが、実は複数の筋肉などが繊細に動いてこの飲み込む、という複雑な動作を行っております。
飲み込んだものは普通であれば、食道を通過して胃や腸で消化されます。
しかし、呑み込みが上手にいかないと、気管(空気の通り道。肺に繋がっています。)に物が入ってしまいます。
気管に物が入ることを『誤嚥(ごえん)』と言い、誤嚥した時には気管に入ってきた物を外に出す反射が起きます。それがムセです。
多くの方は急いで飲み物を飲む時などにムセた経験があると思います。その時の姿勢はどうでしたか?上を向いて飲んだ時ではなかったでしょうか?
実は嚥下という動作は姿勢と深く関係があります。
直立姿勢時(まっすぐ前を向いて立った状態)で喉頭は呼吸をするときに開いていますが、飲み込みをする時には喉頭蓋(蓋のような器官)が倒れ、喉頭口をふさぎ気管に食べ物や飲み物が入るのを防いでいます。この仕組みのおかげで私たちは誤嚥しないのです。
上を向いた状態ですと、直立姿勢の時よりも喉頭口が広くなっており、飲み込みをする時に喉頭口をふさごうとしてもふさぎにくくなってしまっています。そのため、食べ物がダイレクトに気管に入りやすく、誤嚥してムセてしまいやすいのです。
逆に下を向くと喉頭口は狭くなります。そのため、飲み込むときに喉頭蓋がしっかり喉頭口を覆い、食べ物が気管へ入っていくのをふせぎやすくなります。
特に高齢者の方は誤嚥を起こしやすく、注意が必要です。
寝たきりの方に食事を与える際などは、可能であれば上体を起こし、食事を与えることでご縁のリスクは低くなります。
誤嚥をしてしまった際に口腔ケアを行い清潔に保つことで、誤嚥性肺炎のリスクを軽減することも可能です。
ロコクリでは定期的なメンテナンスや訪問歯科診療なども行っておりますので、お気軽にご相談くださいね。

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