神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、日曜診療などに取り組んでいます。
歯が浮く感じがする、寝ているときにズキズキと痛む、食事の時に噛むと痛い、といった症状が出始めているとき、もしかしたら歯の奥に膿がたまる歯根嚢胞(しこんのうほう)が進行しているかもしれません。今回は、意外に多い、歯に膿がたまる「歯根嚢胞」についてお話します。
■歯根嚢胞(しこんのうほう)ってなに?
歯根嚢胞という言葉をあまり聞いたことがない方も多いでしょう。しかし、比較的多くの方が治療に訪れるメジャーな症状です。
歯根嚢胞とは顎の骨の内部で、歯の根っこの先端部分に膿の袋のような空間ができる症状を指します。
この空間は、骨を溶かしながら、どんどん膿がたまっていきます。
歯根嚢胞は生きている健康な歯では症状がでませんが、神経が死んでいるか、すでに神経をとっている歯に出てきます。もともと神経があった空間に細菌が繁殖し、根の先端から出て膿がたまることで歯根嚢胞の状態になるのです。
■歯根嚢胞の症状は?
歯根嚢胞は急性の場合、膿がたまり始めてすぐに痛みが出てくることもありますが、たくさん膿がたまって初めて自覚症状が出る方もいらっしゃいます。
歯根嚢胞の主な症状は
・歯が浮いている感覚がある
・就寝時にズキズキ痛む
・食事の際に噛むと痛い
などがあげられますが、痛みも自覚症状もほとんどない場合もあります。しかし膿はたまり続ける一方ですので、必ず治療は行わなければなりません。
■歯根嚢胞の治療法は?
歯根嚢胞は、通常の歯の表面付近の治療と異なり、根の治療となります。
① まずは歯の上部から歯の根の先まで穴をあけ、たまっている膿を出してしまいます。
② 歯根嚢胞は歯の内部のすきまの汚れ、細菌から始まりますので、細菌の繁殖している空間を削り落として綺麗にします。
③ 歯の内部を無菌状態に消毒した後、外部から細菌が再び侵入しないように詰め物をします。
以上が、主な治療法ですが、歯根嚢胞はこの治療をすれば完治するというものではありません。たまった膿をほったらかしていた場合や、1度の治療だけで放置した場合には、外部からの最近の侵入により、歯や歯茎が大きなダメージを受けてしまいます。定期的に健診を受け、経過を観察しましょう。
「最近なんだか歯の根っこの部分に違和感がある・・・」
「膿がたまってきている感覚がある・・・」
と感じた場合は、なるべく早く歯医者にご相談することをおすすめします。
早ければ早いほど治療によって感知しやすいからです。
もちろん、症状が出ないのが一番です。日ごろの歯磨きなどのご自宅のケアで、歯根嚢胞を予防しましょう。