岡本歯科ロコクリニックの免疫と口との関係の話

タイトル:免疫はお口から!

神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
不潔なお口の中というのが、誤嚥性肺炎の原因となることは、あまりにも有名な話なので聞いたことがある方は多いでしょう。
その予防には、やはり口腔ケアが必要不可欠ですね。
でも、よく考えていただきたいのです。
なぜ口腔内の細菌が肺炎を引き起こすのに、口の中は平気なのでしょうか。
このことを進化の謎から考えてみてみましょう。
まず、細胞分裂は精子が卵子に受精した瞬間から始まります。
そして、細胞分裂が繰り返されると、多細胞となり生物は大型化していきます。
大型化すれば、栄養の供給が必要になります。
そこで、細胞の一部が陥没します。これが原口というものです。
進化の中では、口が最初に登場するのです。
さて、口ができることで、栄養の摂取効率が増していきます。
おかげで細胞は、ますます巨大化できるのです。
そうすると細胞は、さらに栄養の摂取効率を高めなければなりません。
そこで口は、深くなり腸管が誕生します。
腸管の誕生により、飛躍的に摂取効率が高まり、生物は巨大化の道を歩み続けます。
しかし、ここには落とし穴が存在するのです。
無制限に摂取効率ばかりを求めると、病原性を持つ細菌の侵入も許すことになります。
これは生物の死滅につながります。
そこで、腸管の周囲には、最初の免疫細胞である原始マクロファージが誕生するのです。
これは白血球など、すべての免疫細胞のルーツなのです。
つまり、ヒトの免疫は、口から食べることがきっかけで作られた機能なのです。

だから現実に、ヒトの全免疫細胞の約60%が腸管周囲に存在しています。
口から食べることは、ヒトの進化にそった栄養摂取の方法であることがわかりますね。
それでは、IVH等の点滴などによる全静脈栄養の生活が続くと、ヒトの免疫機能はどうなるのでしょうか?
なんと腸管は紙のように薄くなり、免疫細胞が作られず、その機能は低下するのです。
唾液に含まれるリゾチームやLGAなどの抗菌物質。
それに咽頭周囲にある扁桃腺が、ヒトの防御機能として働くのも同じ理屈です。

ところで肺は、水中でエラ呼吸する魚類から、陸上へ進出する時に腸管の一部が膨隆したものです。
進化の中では、食物摂取とは関係しないから感染に対しては弱いのです。

いずれにせよ、ヒトの免疫は口から食べることにより進化してきました。
だからわたしたちは、進化の鍵となってきた口腔を守ることが必要なのです。

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