タイトル: ガムシロップと砂糖はどう違う?
神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
暑くなってくるとアイスコーヒーが美味しいですよね。
なぜアイスコーヒーにはガムシロップで、ホットコーヒーには砂糖なのかと考えたことはありませんか?
冷たい飲み物に砂糖は溶けにくいからでしょうか?
でも、熱いホットコーヒーにガムシロップは入れませんよね。どうやら、甘味と温度に関係があるようです。
砂糖の甘味を感じる温度をみると、低い温度から約60度までは変わらず一定です。ガムシロップは果糖ブドウ糖液糖という種類で砂糖とは別物なんです。
こちらの甘味を感じる温度は低い温度ほど甘く、その温度での甘さは砂糖の1.3倍ほども甘いようです。それが約40度になると砂糖と同等の甘さまでになり、60度の温度になると、砂糖の甘さの約0.8倍までしか甘さが感じられなくなるのだそうです。
つまり、ガムシロップをホットコーヒーに入れると、熱いので甘味を感じられなくて、ガムシロップは冷たい飲み物ほど甘味を感じるのです。なので、アイスコーヒーにガムシロップ、ホットコーヒーに砂糖を使うというのは適しているんですね!
では、同じ甘いものなのに、そもそもガムシロップと砂糖の違いはなんなのでしょうか?
まず原料が違います。
砂糖の原料は甜菜とさとうきびです。
ガムシロップは果糖ブドウ糖液糖という液糖で、その原料はとうもろこしのデンプン質です。
甘味の強さは果糖>砂糖>ブドウ糖の順です。ブドウ糖が果糖よりも多いと甘味も弱まりますが、そこに手を加えて果糖を多めに配合すると生まれはデンプン質のかなり甘い果糖ブドウ糖液糖ができ、それがガムシロップの正体です。水を砂糖に溶かして煮詰めたものと思われている方もいらっしゃいますが違うんです。
砂糖とガムシロップの果糖ブドウ糖液糖では、身体への吸収のされ方が違います。
ブドウ糖と果糖が結合された状態である砂糖は、腸内で消化され両者が分解されます。消化後に出来たブドウ糖はそのまま吸収され、果糖のほうは肝臓でブドウ糖に変換された後に吸収されます。つまり、砂糖は腸内消化と肝臓を経るため、血糖値の上がり方が緩やかなのだそうです。
それに対しガムシロップの果糖ブドウ糖液糖は口に入れる段階ですでにブドウ糖と果糖に分かれています。腸内消化が必要ないため、血糖値の上がり方が比較的急だと言われています。ガムシロップだけではなく、清涼飲料水やアイスクリーム、ドレッシングや焼き肉のタレなど、実にたくさんの食品に使われている果糖ブドウ糖液糖。血糖値の上昇は気になりますが、一切を口にせず食事するというのは難しそうですね。摂取量を気にしながらも上手に付き合っていただければと思います。