タイトル:加熱式たばこってどう??
神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
加熱式のたばこを使われている方はいらっしゃいますか?加熱式タバコの身体への影響はどのくらいかわかっておられますか?
「加熱式タバコだったら身体に悪くないんでしょ?」と思っておられる方も多いようです。実際どうなのでしょうか?
新型タバコと呼ばれる加熱式タバコは従来型の燃焼式タバコと同様に、タバコ葉を含むタバコ製品であり、依存性の高い化学物質であるニコチンが含まれています。
現在、加熱式タバコと燃焼式タバコの有害性の相違についてはさまざまな検証が行われています。依存性の高いニコチンや、一酸化炭素などの有害物質が使用者の体内に取り込まれるなど、従来のタバコと同様に身体への悪影響は懸念されますし、以下の内容について注意が必要です。
日本で市販されている加熱式タバコ製品は、
①タバコ葉を直接的に加熱し蒸気が口を通じて肺に運ばれるもの、
②加熱装置によりエアロゾルになった蒸気が、タバコ葉が入ったカートリッジ部分を通過し、ニコチンを含む蒸気が口を通じて肺に伝送されるものがあります。
加熱方法は異なるものの、タバコ製品であることに変わりはありません。
加熱式タバコの主流煙中には、一酸化炭素、アンモニア、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどが検出されたとする報告があります。
また、従来のタバコと同レベルのニコチンや有害物質が含まれているとも考えられます。したがって、有害物質が体内に取り込まれていることは明らかと言えます。
加熱式タバコは、「煙が出ない、あるいは煙が見えにくい」とされています。しかし、特殊なレーザー光を加熱式タバコ使用者の呼気に照射すると、大量のエアロゾルを呼出していることが示され、燃焼式タバコ使用者の呼出煙と同様に大量のエアロゾルを呼出していると考えられます。
また、加熱式タバコは紙巻きタバコよりも害が少ないと謳われていますが、ラットを用いた研究により動脈硬化や心臓病の原因となる「毛管内皮機能障害」が、紙巻きタバコと同程度もたらされることが明示されています。したがって、仮に加熱式タバコへ移行したとしても、心臓病や動脈硬化の危険が減ることは期待できないと言えます。
WHO世界保健機関は、タバコ使用の唯一の安全なレベルは、「ゼロ使用」であると警鐘しているのです。
急に「ゼロ使用」は難しいかもしれませんが、上手に付き合って、徐々に減らしてより健康に過ごせるといいですね!