皆さんは、
『保険の治療は良くないから、自費治療にした方がいいよ』
と言われたことはないですか?
『えっ?!そういえば保険の説明をまともにしてもらえてないかも!』
『保険では出来ないことが多いんだから、仕方ないじゃない?』
と思わされている方も多いようです。
実情はどうなのでしょう?
保険治療では出来ないことが多いのでしょうか?
歯周病の治療で歯茎の手術が必要と言われ、保険では出来ないから、自費で治療しましょうと言われた。
神経の治療が必要になったときに、顕微鏡を使う治療が必要だから自費の治療になりますと言われた。
歯の抜けているところがあるが、ちゃんと全体で美味しいものを噛んで食べたいと言ったら、入れ歯では無理だからインプラントにしないといけないと言われた。
奥歯に白い歯を入れたいが、保険では無理だからセラミックにしましょうと言われた。
これらはすべて、保険では無理だから自費でしましょう!と言われたケースですね。
これらのケースではたしかに本当の部分もありますが、嘘の部分もあるように思います。
歯茎の手術も保険適応で治せるものもあります。全てが自費というわけではありません。
保険治療でも出来ることを自費治療にされてしまっているかもしれません。
神経の治療も顕微鏡を使うことは保険でも認められており、保険の点数でも顕微鏡の加算があります。
ですので、顕微鏡を使うから自費にしないといけないというのは、違和感を感じます。
入れ歯では無理だからと諦めているかもしれませんが、入れ歯でなんでも食べている人もたくさんいます。
本当にインプラントにしないと噛めないのでしょうか?
そんなことはないんじゃないかなと僕は思います。
奥歯の白い歯も、ここ数年どんどん保険でも出来るようになってきているんです。
なんと、その治療は昔は自費だったんですが、それが保険治療で出来るようになってきています。
こういった説明をキッチリとせずに、その道のプロである歯科医師が、少ない選択肢の中から患者さんに選ばせるのは治療方法を誘導していると言っても過言ではありません。
言い方は悪いですが、このように自費に持っていこうとする歯科医師が多くいることは否めないのです。
『キッチリした治療をするなら、それに見合った金額をもらうのは当たり前だろう。
それを保険みたいな安い治療でやるのは、どうかしてるんだよ。
僕の知識や腕を安売りするつもりはない。』
こんなことを話す先生と会ったこともあります。
それがさも当然かのように話しています。
まぁ、たしかに日本トップの腕があるとかならいいかもしれませんが、ちょっと勉強しただけでそういうことを言っちゃう人がいます。
患者さんを治すというためではなく、お金を稼ぐ(いや、お金を巻きあげる)ために勉強しているのかなと思ってしまいます。
まぁ、そういう考え方の人がいてもいいとは思いますが、僕は納得できません。
医療人としては、やはり奉仕の精神も必要なのではないでしょうか?
もし、僕がそんなことをお医者さんにされて、後からわかったら完全に信頼関係が無くなるとさえ思います。
信用に値しないですよね?
医療に携わる人間として、知識のない人を相手に嘘をついて誘導するのはおかしいんじゃないのかなと思うわけです!
ただ注意してほしいのは、僕が自費治療を否定しているというわけではないということです。
保険治療と自費治療を、どちらかに優劣をつけた説明をするのではなく、正直にメリットやデメリットを話し、あくまで並列にあるものとして説明すること
そして、目の前の患者さんがどうなりたいのかをしっかりと聞き、その未来像を達成するためにはどういう選択肢があるのかを必死で考え伝えること
なによりも、選択権は患者さんにあること
を守るのであれば、僕はいいと思っています。
選択肢の1つとして、知ってもらうのです。
『知っていれば、そっちを選んでいたのに。』
と、悲しむ方を減らしたいのです。
知っていれば選べますが、知らないと選べません。
『選ばない』というのと、『選べない』というのは、全く違うものなのです。
何度も言いますがプロが情報を操作して、こちらの思い通りに誘導するというのは、医者のやることではありません。
お医者さんの世界でも、目の前に怪我をしてる人がいたとして、
『保険にしますか?自費にしますか?
保険なら、ここまでしかできないですが、自費ならここまでできますよ!』
と説明する人がいるでしょうか?
ただただ、目の前の方を助けることに重きを置くのではないでしょうか?
その方にとって、ベストな選択は何なのか?
を一緒に考えて治療に臨むものだと思います。
直接、命という現場に向き合わない歯科医師ではありますが、僕はいつもそうありたいと思っています!
『保険だから、ここまでしか無理』ではなく、
『保険でも、ここまで出来ます!』という歯科医院でありたいと思います!
何か気になることがございましたら、LINEからでもご相談頂ければと思います。
いつでもお待ちしています!