神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、日曜診療などに取り組んでいます。
みなさん、過剰歯って聞かれたことはありますか?過剰歯(かじょうし)とは、決まっている本数よりも余計に存在する、必要のない歯のことです。発生頻度は意外に多く、約30人に1人は過剰歯が見られると言われています。
過剰歯があると歯並びに影響が出たり虫歯や歯周病にかかりやすくなったり等、さまざまな問題が起きやすくなります。そのため過剰歯が見つかったときには、積極的に抜歯が勧められることが多くあります。しかし、過剰歯はまっすぐに生えているとは限らず、歯茎の奥の深くに埋まっていることや他の歯の歯根部分を押すように横向きに生えていることもあります。このような正常でない状態で生えていると、抜歯が困難になり、手術が長時間に及ぶこともあります。今回は過剰歯について、その原因や種類、過剰歯が引き起こす影響、治療法などについてお話していきましょう。
まず、過剰歯の原因はなんでしょうか?実は、過剰歯ができてしまう原因は、はっきりとはわかっていません。一般的には、歯の元となる歯胚(しはい)が正常な個数以上に多く作られてしまい、その結果過剰歯になってしまうと言われています。歯胚が成長過程で分裂を引き起こし、結果的に歯が多くなってしまうこともあるでしょう。
また、人類の進化の過程において、過去に歯が現在より多く存在している時期があり、その状態が突然変異で現れることで過剰歯になるのではと考える説もあります。単に遺伝上、過剰歯が出来やすい体質があるのではと考えられることもあります。
過剰歯の種類はどんなものがあるのでしょうか。
過剰歯が最も頻繁に見られるのは上の真ん中の前歯(中切歯)の間で、「正中(せいちゅう)過剰歯」と呼ばれています。これは過剰歯全体の約半分を占めると言われており、ほとんどが上の前歯が生え変わる6歳〜7歳くらいの時期に 「乳歯が抜けたのに永久歯が生えてこない」など何らかの異変が起こることで見つかります。このほかにも親知らずの後ろに生えてくる「第4大臼歯」や、大臼歯の外側に生えてくるミニチュアサイズの大臼歯である「臼傍歯(きゅうぼうし)」なども過剰歯として挙げられます。
また、過剰歯は他の歯と同様、口の中に出てくる方向に埋まっている場合(順生)が多いですが、反対方向を向いていたり(逆生)、真横に倒れて埋まっていたりする場合(水平埋伏)も珍しくありません。
反対方向を向いている場合は、歯茎に埋まった状態になっていますので、外側からは分かりません。レントゲン写真を撮ってみて、初めて、過剰歯があることや向きが逆方向になっていることが分かります。横向きに埋まっている場合も同様です。歯の一部が歯茎の外に出ていればすぐに発見できますが、全体が埋もれたまま埋没しているときは、レントゲン写真を撮らないと存在に気付かないかもしれません。