神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、日曜診療などに取り組んでいます。
今回は妊婦さんと赤ちゃんの口腔ケアについてお話していきたいと思います。
まず、妊婦さんの口腔ケアについて。
妊娠中でもむし歯や歯周病の発生メカニズムは同じなので基本的な予防方法は変わりませんが、ホルモンバランスの変化によって歯肉炎が起こりやすくなっています。また、つわりなどで歯みがきすることが困難になってしまうこともよくあります。さらにそれらが重なるとお口の中が不潔になり歯肉炎の症状が悪化し、歯ぐきの痛みによって歯みがきが困難になることもあります。
このような場合は、
・ ヘッドの小さな歯ブラシを使う(子ども用等)
・ やわらかめの歯ブラシを使う
・ 歯を磨く時に歯ブラシの動かし方を小さくする
・ 前かがみ気味で、前に掻き出すように磨く
・ においの強い歯磨剤をさける
・ できるときに何回かに分けて磨く
・ 歯みがきができない時は甘いもの(お菓子、ジュース)などをひかえる
などを心がけましょう。
しかし、つわりがひどいときはあまり神経質にならずに、洗口剤を使用するようにし、調子の良いときに磨く程度で良いでしょう。
そして、赤ちゃんの口腔ケアについて。
(1)乳歯がまだ生えていない頃(生後6ヶ月頃まで)
生まれてすぐの赤ちゃんの口の中には、むし歯菌はいません。しかし、徐々にむし歯菌が赤ちゃんの口の中へ移行し、歯が生えはじめた直後から、その表面に住みつこうとします。そのとき、甘い物を多く与えていると、むし歯菌が早い時期に住みついてしまいます。だから、歯が生える前からの予防が大切です。
甘い物好きにしない育児を心がけましょう。
■ 離乳食はうす味に。甘い味、塩味は控えめにしましょう。
■ 市販ジュース、乳酸飲料、スポーツドリンク等の甘い飲み物は控えて、果物をしぼって与えましょう。
■ 湯ざまし、お茶の中には、むし歯予防のためにも、ハチミツ・砂糖は入れないようにしましょう。
(2)前歯の乳歯が生えてきたら(生後7ヶ月頃から1年頃まで) 歯みがきは口の中の健康を保つためにはとても重要なことです。赤ちゃんによって個人差はありますが次のことを目安にして下さい。
下の前歯が生えたら、授乳や離乳食のあとに人肌のお湯に浸したガーゼなどでていねいに歯のまわりを拭くことから始めましょう。歯が生える前からお母さんが指で歯ぐきをさわるなどして、口のなかに指を入れることに慣れさせておくといいですね。
なんでも口の中に入れるようになったら、おもちゃのかわりに乳児用歯ブラシを持たせてみましょう。
(3)乳臼歯が生えてきたら(生後1年頃より)
上下6本生える1~2歳ごろには、膝の上に寝かせて小さなやわらかい歯ブラシでみがいてあげましょう。歯みがき剤は必要ありません。特に前歯の唇側やすき間、奥歯のかみ合わせ部分はていねいに。
乳歯が生えそろう2~3歳ごろは大人のマネをしたがるので、歯ブラシを持たせて自分でみがかせます。大人がお手本を見せて一緒にみがくといいですね。
ブクブクうがいができるようになれば、一人みがきに挑戦です。3~4歳を過ぎるとなんでも自分でしたがりますので、正しいみがき方を練習させます。歯ブラシの持ち方も教えてあげてください。
ただし、完全に一人でみがけるようになるまでは、お母さんやお父さんの仕上げみがき・点検みがきを忘れずに。
■ 赤ちゃんをまっすぐに寝かせる
(あぐらを組むと安定します)
■ 歯をよく見て、確実にブラシをあてる
(歯ぐき、舌などにブラシをあてないように)
■ 広がった歯ブラシを使わない
(歯垢をきれいに落とすことができないだけでなく歯ぐきを傷つける)
正しい歯みがきは習慣づけてしまえば少しも面倒なことはありません。お子様の一生のためにも、小さいうちからしっかりと歯みがきを心がけましょう。