知ってそうで知らない死因の話

  こんにちは、岡本歯科ロコクリニック院長のしんや先生こと、池澤慎哉です。今回は死因について書いてみたいと思います。皆さんは日本人の死因の5位までを挙げられますか?
もちろん、対象とする年齢によって死因は変わります。以下に1位だけのものを挙げてみましょう。
・4歳ぐらいまで『先天性奇形や、染色体異常』
・5〜15歳まで『不慮の事故、小児がん』
・16〜39歳まで『自殺』
・40〜89歳まで『ガン(悪性新生物)』
・90〜99歳まで『心疾患』
・100歳以上『老衰など』
となっています。
これはあくまで1位だけではありますが、年代による事情がいろいろと見えてきます。
まず、生まれた段階で先天的な問題や異常があれば生き続けることは難しく、その後は後天的にできたガンなどの病気や飛び出しやその他の不慮の事故が増えます。
そして、学生となり、いろいろ考えるようになると、イジメなど他人との問題が出てきたり、社会において生活する上で精神的に追い込まれることで自殺が増えてしまうのでしょう。
また40代を超えてくると、家族を持ったり、役職を与えられたりして、人生が自分のためだけでは無くなることで自殺が減ることもあるのかもしれませんが、これぐらいの年齢になると男女共にガン(悪性新生物)が増えてきます。
そのガンなどの病気に耐えた人が、90歳を超えても生きることができますが、心臓に限界がきて亡くなってしまう。
そして、最終的には老衰で亡くなるということなのでしょう。これはあくまで1位だけからみた話なので、全てを網羅するとはまったく思いませんがある程度の流れは読めます。その年代に応じて、対策を考えることが大事だということがわかりますよね。
では年齢別ではなく、全体の死因の5位までを皆さんは列挙できますか?
一度、考えてみてください。思いつきますでしょうか?

では、答えを書いていきますね。
1位:ガン(悪性新生物)
2位:心疾患
3位:肺炎
4位:脳血管障害
5位:老衰
です。全問正解できましたか?もし、正解できていれば、岡本歯科ロコクリニックから豪華商品が当たります!みたいなことにはなりません(残念)が、かなりの知識人です。

この中で今回、私が注目したいものは、『肺炎』です。ちなみにこの『肺炎』で亡くなっている内の90%以上は高齢者の方々です。さすがに、この日本で昔のように感染が治せずに死んでいくということはありません。事実、肺炎で亡くなる率は一旦下がっていてトップ5から消えた時期があるのです。
では、なぜこの肺炎で亡くなる人が増えてきたのでしょうか?
それは、平均寿命と健康寿命との開きに原因があるとされています。日本は他国に比べてこの開きが大きいというデータもあります。ちなみに日本では、平均寿命は男性が約80歳、女性が約87歳で世界トップレベルなのですが、健康寿命(日常生活に支障なく暮らせる長さ)は男性が約71歳、女性が約74歳だそうです。つまり、あくまで平均ではありますが、男性で約9年、女性で約13年もの間、身体に何か問題を抱えながら生活していくことになるということです。
この時期に起こる病気の一つが『誤嚥性肺炎』なのです。飲み込む(嚥下する)ための筋肉が衰え、本来食道に入るべきものが呼吸をするための気管支に入ってしまうことで、そこ(唾液中には大量の細菌がいます)に含まれる細菌に感染して炎症を起こしてしまうという病気です。若い人や元気な人は、むせることで誤って気管に入ってしまった異物を外に押し出そうとしますが、身体が弱った方はそれができずに、そのまま感染してしまうのです。さらに、身体が弱っているということは、免疫力も弱っていることが多いので、なおさら悪化しやすくなります。そのため、一度『誤嚥性肺炎』に罹ってしまうと、入退院を繰り返すことなり、最終的に亡くなってしまうのです。
そもそも健康寿命をのばすには、美味しく食事を摂るということが外せません。何でもモリモリ食べることができたら、しっかりと栄養が摂れるため、健康でいられるというのは当然でしょう。ところが、食事を美味しく摂り続けるということは当たり前のことではないのです。全身の筋肉が弱っていくに連れ当然のことながら、食べたり飲んだりする筋肉も衰えていくからです。出来ていたことが出来なくなるのが老化なのですから仕方ないといえばそうかもしれません。
しかし、老化ということは、予防することも可能ということです。ですので、皆さんやご家族の方でお困りの方がいらっしゃれば、これから書く内容を知っておいて頂けると、非常に良いかと思います。ぜひ、一つでも出来そうなことがあれば、実行してみてください。

『誤嚥性肺炎』の対策として、主な方法は次の2点です。
・口腔ケア(細菌を減らすための方法)
→もし誤嚥したとしても、炎症がひどくならないようにできる
・嚥下体操(筋力を元に戻していく方法)
→誤嚥自体を予防でき、誤嚥したとしても吐き出せるようにしていく
などの方法がそれに当たります。
どちらも岡本歯科ロコクリニックでは訪問診療でこれらのことを行っており、ご家族にもお伝えしています。
また、食事形態も重要となります。高齢者の方や、飲み込みの力が弱っている方には、きちんと飲み込めるような食事形態にしていくことで、誤嚥を予防することもできます。
このようにいくつかの方法がありますので、今回のブログで全てについて述べるのは難しいので、次回のブログで、お家で簡単にできる嚥下体操をここで紹介させていただこうと思います。

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