神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。待ち時間の少ない、ほぼ無痛(痛くない)虫歯治療、しっかりとした説明、日曜診療などに取り組んでいます。
ある果物や生野菜を食べたときに、口の中で刺激感やかゆみ、喉の奥が詰まるような感じがする症状が出たことはありませんか?それは口腔アレルギー症候群(OAS=oral allergy syndrome)で、花粉症が関係しているかもしれません。みなさんも、正しい知識を身につけて、きちんと対策しましょう。
まず、口腔アレルギー症候群の症状はどんなものでしょうか。
果物や生野菜を食べた後、数分以内に唇、舌、口の中や喉にかゆみやしびれ、むくみなどがあらわれることがあります。それが口腔アレルギー症候群(OAS)。中には、アナフィラキシーショックと呼ばれるショック症状を起こすこともあります。このような症状があらわれても、多くは食後しばらくすると自然に軽快するものの、ショック症状が持続する危険性もあります。
では、症状を引き起こす原因はなんでしょうか。
口腔アレルギー症候群は、果物や生野菜に含まれるアレルギーを起こす原因物質(アレルゲン)が、口の中の粘膜に触れて起こるアレルギー反応で、体内のIgE抗体(アレルギー物質に対する抗体)が関係しています。
症状を引き起こすアレルゲンは、植物が病原菌の感染や傷害、ストレスから身を守るための生体防御として誘導されるタンパク質です。このアレルゲンは小腸に到達する前に壊れるため、主に口の中だけで反応が起きます。
では、花粉症との関係はあるのでしょうか?
花粉症の方には花粉のアレルゲンに対するIgE抗体があります。生野菜や果物のアレルゲンは花粉のアレルゲンと構造が似ているので、IgE抗体が構造の似たアレルゲンと反応し、口腔内でもアレルギーが起こることがあります。これを「交差反応」と言います。この交差反応により、花粉症の方が生野菜や果物を食べたときに口腔アレルギー症候群が発症することがあります。
口腔アレルギー症候群への対策はどうすればいいのでしょうか。
花粉症で口の中に症状がある場合には、医療機関を受診し、アレルギーの原因となる食物を確認し、避けるのが基本です。ただ、口腔アレルギーを起こす果物や生野菜のアレルゲンは熱に弱く、加熱すれば食べることができることもあります。症状のあらわれ方にもよりますので、お医者さんに相談してみましょう。
口腔アレルギー症候群は、花粉症以外のアレルギーをお持ちの方にも起こります。下記のようなものがあります。
●気管支喘息の既往のある人
●薬剤アレルギーの人
●即時型食物アレルギーの既往がある人
●ゴム手袋過敏症のある人
果物や生野菜を食べて、口の中などに違和感のある場合は、お医者さんにご相談くださいね。