神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
前回に続き、金属アレルギーのお話です。
虫歯の治療をした後、削った部分が大きい場合は詰め物やかぶせ物をします。保険適用の場合、この詰めもの・かぶせ物に金属が使われる場合がほとんどです。そのため、歯科治療での金属アレルギーを考える場合、詰め物・かぶせ物が最も多い原因となります。
もちろん歯列矯正のワイヤーなども金属が使われているのですが、こちらは詰め物やかぶせものと違って矯正期間が過ぎれば外すことになります。それに対して詰めたり、かぶせたりといった治療で使う金属はずっと口の中に残ります。
だからこそアレルギーの引き金になることも多く、原因不明の体調不良が実は口の中の銀歯が原因だった!ということも実際にあることなのです。
ニッケルだけでなく、歯科医院の治療においては他の金属のことも考えなければいけません。実際に歯科治療で使われている器具の中には、金属アレルギーを引き起こす可能性がある金属がたくさん使われています。
これらはあくまで一例で、他にも色々な器具に使われている可能性があります。特に一つの金属でアレルギー症状が出なかったという人も、その他の金属でアレルギーが出ないとは限りません。また、すぐにアレルギー症状が出なくても、数年後にいきなり症状が出てくることもあります。
金属と馴染みの深い歯科治療だからこそ、素材やアレルギーのことはよく知っておきたいですね。
しかし、中には金属アレルギーだと知らずに既に金属を使って治療を受けてしまった人もいるかもしれません。また、治療に使った金属が原因なのかはっきりしない人もいるかもしれません。金属アレルギーの疑いがある人は、早めに診察を受け、悪化を防ぐことが重要です。
金属アレルギーは歯科医師に相談し金属仕様の素材を除去するなど、口腔内の環境を改善することで悪化を防ぐことも可能です。「これは金属アレルギー?」「歯にどんな素材を使って治療したのかな?」と疑問に思う方は、まずは歯科医師に相談し体の状況をはっきりさせましょう。もちろん他医院での治療をセカンドオピニオンとして診察することもできます。
金属は生活に馴染みの深い素材です。自宅に金属がまったく存在しないという人はまずいないのではないでしょうか。常日頃、何気なく口にしている食材にも金属が含まれていることが多く、人体にとってもなくてはならないものが金属です。
もちろん歯科治療にも金属は使われています。しかし、金属は身近な素材であるからこそ、金属アレルギーも身近な問題で、誰の身にも起こり得るということをしっかりと知っておく必要があるのではないでしょうか。
過去の治療のセカンドオピニオン、そしてアレルギーに配慮した治療も可能です。大切な体、そして歯のことをアレルギー面からも総合的に考えていきたいですね。