タイトル:子供の歯肉炎
神戸市東灘区岡本にある歯医者さん、阪急岡本駅から徒歩2分の岡本歯科ロコクリニックです。
大人の歯周病が今注目されがちですが、実は、子供の歯肉炎が問題視されています。今回は、見逃しがちな子供の歯肉炎についてご紹介します。
歯肉炎とは、歯茎が腫れた状態です。歯にべっとりついた汚れ、プラークや歯石によって、歯茎が腫れます。
歯肉炎の症状として、歯茎から血が出たり、腫れると、痛みが出ることもあります。歯肉炎は歯周病の前段階であり、歯肉炎が進行すると、歯を支える骨を溶かします。
子供の場合は歯肉炎から歯周病へはほとんどの場合、進行しません。これは、免疫力が高く、歯茎の防御機構が高いからだと考えられています。
歯周病に進行していないのであれば、問題ないのでは?と疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。しかし、子供だからといって、歯肉炎が歯周病に進行しないわけではありません。中には歯周病になってしまって、歯の寿命を短くすることもあります。
また、歯肉炎は歯茎に炎症を起こしています。常に体の免疫が戦っている状態であるため、気づかないうちに体力を消耗させてしまっています。
つまり、風邪をひいたときに、風邪がなかなか治りにくくなったりする可能性が高くなります。歯肉炎は体にとって、何一ついいことがありません。
歯肉炎の治し方はとても簡単です。しっかりと歯磨きをすることです。歯を磨くというよりも、歯茎のきわを磨くことがポイントになります。
子供の歯肉炎が歯周病に進行しにくいのは、子供の歯肉炎は歯磨きをすることで、歯の汚れや菌を減らせば、子供の免疫力であっという間に治ってしまうからです。子供の回復力はとても早いので、歯磨きをすると、すぐに体が反応してくれます。
歯肉炎になってしまったときの歯磨きのやり方としては、しっかりと歯と歯茎の間につまった汚れを取れるように、歯ブラシの毛先をしっかりと歯に当てて、小刻みに磨きましょう。
このとき注意するのは、虫歯予防の磨き方とは異なることです。虫歯予防の場合は歯にまっすぐに当てて歯の汚れをきれいにしていましたが、歯肉炎の場合の磨き方は歯と歯茎の間に歯ブラシの毛先が入るようにします。この磨き方は難しいので、お母さんやお父さんがお子さんの磨き方をチェックしてあげてください。
また、口の中をのぞいて、硬くて白い塊がついていたらそれは歯石です。歯石は歯肉炎を悪化させますから、除去する必要があります。普段の歯磨きでは歯にこびりついてとれないので、歯医者さんに行ってしっかりと歯石を除去してもらいましょう。
歯肉炎予防には、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスやデンタルリンスを一緒に使うことがおすすめです。
虫歯と違って、歯と歯茎の隙間の汚れを取らなければいけないので、歯ブラシだけだと、汚れをきれいにするには不十分です。しっかりと歯磨きしたあとに、デンタルフロスを使って、歯と歯の間をきれいにしましょう。
そして、デンタルリンスの有効成分で菌を殺菌しましょう。きれいに歯磨きした後のほうが汚れがないので、有効成分が浸透しやすく効果的です。
なんと子供の四割が歯肉炎になっていると言われています。そして、将来的にその子供たちは歯周病になって、歯を失ってしまう可能性がとても高いです。
小さい頃からの歯磨きの習慣は、生涯大切な歯を守ってくれます。虫歯だけでなく、しっかりと日頃の歯磨きで歯肉炎も予防してくださいね(^ ^)